株式会社マーベラス

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Q1.2015年3月期の業績について、お聞かせください。

多彩な収益の柱を持つ「総合力」を活かし増収増益を達成

2015年3月期は、バランスの取れたポートフォリオ経営を推進することで、全体的に非常に好調な業績を収めることができました。
セグメント別に見ると、コンシューマ事業が軟調な結果となったものの、オンライン事業が全体を大幅に上回る伸びを達成し、全体業績を大きく牽引しました。注力していたスマートフォンビジネスの立ち上げが完了し、ネイティブ・アプリゲーム『剣と魔法のログレス いにしえの女神』が大きく躍進を遂げた一年と言えます。 一方で、既存ブラウザゲームのタイトルも非常に堅調で、収益を底堅く下支えしました。また、音楽映像事業においては、舞台・ミュージカル作品の公演がいずれも大盛況だったことに加え、新たなタイトル展開も軌道に乗り、期初予想どおり順調に推移しました。



Q2.業界環境について教えてください。

拡大めざましい海外市場を中心に今なお多くのビジネスチャンスが潜在

当社が属するエンターテイメント業界全体を見渡すと、今なお多くのビジネスチャンスがあると考えています。
セグメント別に見ていくと、オンライン事業については、急速な拡大成長が続く一方、ソーシャルゲーム市場全体が成熟してきたことから、タイトルの数をより絞り込み、これまで以上に質の高い魅力あるものを提供していくことが重要になってきています。一方、海外に目を向けると、特にアジア市場の規模拡大がめざましく、今後成長する余地が大いにあると考えています。 また、アメリカ、ヨーロッパにはまだ日本のゲームが進出しておらず、十分チャンスがある状況です。コンシューマ事業については、コアユーザーが多いだけに、当社が数多く保有するシリーズ物などを中心にタイトルを展開していくことによって、堅実な収益が見込めます。 アミューズメント筐体ビジネスに関しては、従来のような「100円玉ビジネス」のみにこだわらず、別のアプローチも加えていくことで、まだ伸びていく可能性はあると考えています。 音楽映像事業では、配信が非常に伸びている上、舞台等のライブエンターテイメントの人気が今後も継続することが予想され、こちらも着実に収益への貢献が期待できる環境になっています。



Q3.新経営体制における抱負をお聞かせください。

開発・経営体制を強化し企業価値の更なる増大を図る

収益を牽引するオンライン事業の更なる拡充を図るべく、本年4月にスマホ向けアプリ開発において実績のある開発体制を構築している株式会社ジー・モードを子会社化いたしました。当社が誇る優れた企画力と、同社の有する安定した開発ラインとの結びつきによるシナジーを最大化してオンラインゲーム開発体制を強化し、タイトルの展開を一層加速させ、企業価値の増大を図ってまいります。
また、経営体制を新たにすることで、迅速かつ的確な意思決定を行い、業務を執行してまいります。新たな経営体制のもと、事業間の枠組みを超えて、多様化するデバイスへのコンテンツ供給をより効率的に推進し、競争力を高め、更なる業績向上を目指してまいります。


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Q4.今後の戦略、事業展開について教えてください。

今までにない「驚き」と「感動」を与える「マーベラスだからこそ」の付加価値を創出

マーベラスの社名やロゴを目にした時に、「いつも何か新しいことに挑戦している会社」「ワクワクさせてくれる会社」だと、誰もがそう期待してくださる企業への成長を目指して、「マーベラスブランド」の確立に注力してまいります。当社の社名「マーベラス(Marvelous)」は、英語で「驚くべき、すばらしい」を意味します。私たちにしかなし得ない、「マーベラスだからこそ」の付加価値を創出し、今までにない「驚き」と「感動」を世界に届け、革新的なエンターテイメントを創造してまいります。
そのために必要不可欠なのが、事業の柱となる強力な自社IP(知的財産権)です。新規コンテンツの創出に努めるのはもちろん、当社グループが保有する既存コンテンツを育成し、「多彩なエンターテイメントコンテンツ」を、「あらゆる事業領域」において、「様々なデバイス」に向けて展開する、「マルチコンテンツ・マルチユース・マルチデバイス」戦略を基軸に事業を推進してまいります。


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強力な自社コンテンツを創出・育成し多様なアプローチで市場に供給

具体的には、オンライン事業においては、好調な主力タイトル『剣と魔法のログレス いにしえの女神』の更なる強化に加え、当期(2015年3月期)より展開している『ディズニー マジックキャッスル ドリーム・アイランド』を次なるビッグタイトルへと育て上げることを最重要課題としています。また、将来を見すえてグローバル展開にも注力してまいります。 すでにアジア等では一部タイトルの配信を開始しており、こうしたノウハウも活かして、本格的なグローバル展開に向けた足がかりをしっかりと構築してまいります。
コンシューマ事業では、『ポポロクロイス牧場物語』をはじめとする自社IPと他社IPを組み合わせたタイトルの展開など、アライアンス戦略を積極的に推進し、着実に収益の上積みを図ってまいります。
また、当期に過去最高益を達成したMarvelous USAが好調を維持しており、特に、初めて自社パブリッシュ展開した『牧場物語』(海外シリーズ名:STORY OF SEASONS)は出荷が追いつかないほどのヒットとなり、2016年3月期も更なる伸長を見込んでいます。
音楽映像事業では、配信市場に積極的にコンテンツを提供してまいります。また、舞台等のライブエンターテイメント分野に関しては、需要が高まっている分、新規参入も増えております。 当社は本ジャンルに先鞭をつけたトップランナーとして、優れた企画力を活かし、今まで以上に「質」を追求した作品を世に送り、新型エンターテイメント市場を創造してまいります。
以上のようなブランディング戦略・アライアンス戦略・グローバル戦略を推進し、更なる増収増益を目指してまいります。



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Q5.株主様へのメッセージをお願いします。

常に全力でチャレンジし日本を代表する総合エンターテイメント企業に

2011年の経営統合以来、おかげさまで年率約20%という高い成長を続けております。しかし、現状に満足することなく、更なる飛躍に向け、これからも積極的にチャレンジを続けてまいります。 首位打者を狙う野球選手のように、一つでも多くのチャンスを掴み取り、思い切り全力でフルスイングしていく。それこそが私たちマーベラスの精神であり、変化の激しい時代を勝ち抜き、日本を代表する総合エンターテイメント企業へと成長するためのカギであると考えています。
最後となりますが、当社は、株主の皆様への利益還元を経営における重要課題として認識し、マーベラスブランドの確立に向けて長期の成長努力を続けてまいります。 株主の皆様におかれましては、当社の企業活動に引き続きご理解を賜りますとともに、今後とも一層のご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。